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最判令和8年1月22日 共用部分の瑕疵について管理組合が責任を負う
2026-01-22
最高裁判所第一小法廷 判決 令和8年1月22日
建物の区分所有等に関する法律3条前段所定の団体(管理組合)は、特段の事情がない限り、区分所有建物の共用部分について、民法717条1項本文にいう「占有者」に当たるとした判例
従前、共用部分の管理の瑕疵については管理組合ではなく区分所有者の全員が工作物責任を負うとされてきました(マンション判例百選24事件、東京高裁平成29年3月15日判決など)。これに対して、最高裁は、管理費を徴収している管理組合が「占有者」にあたるとするのが区分所有者の通常の意思に沿い、損害を受けた人の保護にも資するとしました。
これによって、今後は、マンションの共用部の瑕疵(区分所有法9条によって、建物の設置又は保存の瑕疵は共用部分の設置又は保存の瑕疵と推定されます)については、被害者は、区分所有者全員に対して賠償請求するのではなく管理組合に対して請求すればよいことになります。
一方、マンションの管理組合は、共用部分の瑕疵について賠償責任を負うことになりますので、施設賠償責任保険を付保して自衛する必要があります。大規模修繕を含め、管理組合としてしっかりとマンションを維持管理する必要があることを認識させられる判決です。4月1日からの改正区分所有法の施行を前に、管理規約の見直しや修繕積立金増額の合意形成など、しっかり対応する必要があります。






